よくできた子

ささやかな楽しみを汚される瞬間、人はフッと怒りを覚える。例えば一息ついた後に飲む日課のコーヒータイムが削られるとき。急に迎えに来て欲しいとか、買い出しを頼まれたりとか。いや別に嫌じゃない。むしろ外に出るのもそれなりに楽しい。しかし、タイミングというものがある。ポットで湯を沸かしさあ、飲むぞと心が浮き立つ瞬間に用事がプッシュポップすると怒りの感情がその弾みではみ出してしまう、ただそれだけだ。

「でも人の役に立てることは素晴らしいことだよ。それが喜びなんだ」

そう思えたらいいなと。それこそがよくできた子だ。フリではなく天然で。負の感情が生まれない、プリキュアのような存在に、私はなりたい。